Q8. GOP改善方法⑦ 口コミ改善の方法は?
A.口コミ改善というと、投稿された口コミへの返信を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、それだけでは口コミ改善の半分です。
「良い口コミを投稿していただくための工夫」と、「投稿された口コミへの対応」、この両輪で考えることが重要です。

今回はGOP改善方法の7つ目として、「口コミ改善の方法」について、この2つの視点から考えていきます。
良い口コミを投稿してもらうために
お客様との接点を持つ
良い口コミは、良い体験の記憶から生まれます。
そしてその記憶は、スタッフとの何気ない接点の積み重ねによってつくられます。
•挨拶:すれ違うたびの何気ない挨拶が、「大切にされている」という感覚を積み重ねます。
•滞在中の声掛け:大人のお客様はもちろんですが、特にお子様には積極的に声をかけましょう。子どもに優しくしてもらえた記憶は、ご家族にとって強く印象に残り、口コミにもつながりやすい要素です。
•お帰りの声掛け:「今日はどちらに向かわれますか」など、最後の対話が滞在全体の印象を左右します。
•写真撮影のサービス:記念日やお子様連れのお客様に、スタッフが写真を撮ることを提案するのも喜ばれます。良い写真はSNSや口コミへの投稿意欲そのものを後押しします。ロビーや庭園など、施設の魅力が伝わる場所でお声がけすれば、投稿される写真自体が施設の宣伝にもなります。
•お見送り:人の記憶は、体験の最中よりも最後の場面に強く影響されると言われています。スタッフが見えなくなるまで見送る姿勢が、「また来たい」「良い口コミを書きたい」という気持ちにつながります。
こうした一つひとつの接点は、特別な費用をかけずとも、スタッフの意識ひとつで実現できるものばかりです。
次回につながる情報収集
前回の「リピーターを増やす方法」でも触れたとおり、お客様の情報をしっかり管理することも、良い口コミにつながる土台になります。
•来館回数、好み、過去のやり取りなどを記録し、次にお迎えする際に活かす。
•2回目以降のお客様には、「お帰りなさいませ」の一言や、さりげない特別感を演出する。
お客様によって「覚えていてほしい」度合いはさまざまです。
一律の対応ではなく、お客様の様子や反応を読み取りながら接し方を選べることが、上質なおもてなしにつながります。
例えば、2回目のご利用に気づいても、あえて口には出さず、さりげない気配りだけで応じるという選択肢もあります。 「覚えていること」を毎回言葉にするのが正解とは限らず、お客様の距離感を見極める観察力こそが、経験豊富なスタッフの価値と言えるでしょう。
投稿された口コミへの対応
すぐに返信する
口コミへの返信は、速さそのものが施設の姿勢を伝えます。 毎日決まった時間に確認する担当者を決めておくなど、早く返信できる体制を整えておくことが基本です。
改善指摘には感謝を伝え、できることはすぐに改善する
厳しいご指摘には、まず率直にお礼を伝えます。
費用をかけずにすぐ対応できる内容であれば実際に改善し、「頂いたご意見をもとに改善いたしました」と返信に盛り込みましょう。
大がかりな投資が必要な指摘は、安易に約束せず、できる範囲を正直に伝える誠実さが信頼につながります。
例えば「館内の案内表示が分かりにくかった」という指摘であれば、掲示物の位置や文言を見直したうえで「頂いたご意見をもとに、〇月〇日より改善いたしました」と伝えます。 お客様の声が実際に施設を良くしたと分かる返信は、投稿者だけでなく、これから宿泊を検討する読者にも好印象を与えます。
お褒めの言葉は、返信の中で自然に繰り返す
「夕食が良かった」という口コミには、「お食事、特に夕食をお楽しみいただけたとのお言葉、大変嬉しく存じます」のように、褒めていただいた点を返信文に盛り込みます。 これにより、後からその口コミを読む他のお客様にも施設の強みが伝わりやすくなります。
お子様やペットへの言及は、個人情報に配慮しながら
氏名や部屋番号、宿泊日など個人が特定される情報は避けつつ、「元気いっぱいのお嬢様の笑顔に癒やされました」といった温かい表現で応じましょう。
返信の最後にスタッフの名前を添える
「支配人 〇〇」のように署名を添えることで、返信が定型文ではなく実際の人による対応であることが伝わり、再訪の動機にもつながります。
AIを活用し、返信が画一的にならないようにする
生成AIで表現のバリエーションを持たせるのも有効です。
ただし、事実確認と最終チェックは必ず人が行い、返信の骨子(お詫び・感謝・改善状況の報告)は施設として一貫した方針を持ちましょう。 AIはあくまで言葉選びの幅を広げる補助的な役割と位置づけることが大切です。
複数の口コミサイトを横断的に管理する
OTA、Googleマップ、トリップアドバイザーなど、口コミは複数のサイトに分散します。
どのサイトを誰が確認するかを決めておき、対応漏れを防ぎます。 OTAのレビューには丁寧に返信していても、Googleマップの口コミが数ヶ月放置されているというケースは少なくありません。
現場の改善サイクルにつなげる
同じ指摘が繰り返される場合は、個別対応だけでなく、繁忙時間帯の人員配置など構造的な課題として現場で共有し、改善につなげましょう。
例えば「チェックイン時に待たされた」という指摘が複数見られる場合、それは特定のスタッフの問題ではなく、オペレーション自体の見直しが必要なサインかもしれません。
当社の口コミ改善・収益改善支援について
当社(ホスピタリティマネジメント株式会社)では、20年以上にわたるホテル・旅館の経営改善支援の経験を活かし、良い口コミを生み出す接客・情報管理の仕組みづくりから、投稿された口コミへの返信体制、現場の改善サイクル構築まで、施設の状況に合わせてご提案しています。
「口コミ返信に手が回らない」「良い口コミがなかなか増えない」とお悩みの施設様も、ぜひお気軽にご相談ください。
次回は、「GOP改善方法⑧ 人材定着率を高める方法は?」です。