「いまホテル業界が取組むべきこと」

コロナ禍を経験したことでホテル業界は様々な価値観の変化を迫られることになりました。
2018~2019年の訪日外国人旅行者数が3000万人突破による特需から一転し2020年にはどん底状態に陥り、それが2023年夏以降には一気に需要回復し、2024年には大きな変革と飛躍の1年になると確信しています。

この期間に我々は、人(働くスタッフ)の大切さや効率化の推進、顧客の大切さ、さらには売上よりも利益の重要性など、多くのことを学んだのではないでしょうか。
そして現状の最大の課題は人手不足や人材不足であることは周知の通りです。特に地方都市にあるフルサービス型ホテルの人手不足は深刻な状態です。

通常営業が出来ず宴会やレストラン営業の一部を制限しているホテルも珍しくありません。人手不足を解消するための取り組みで一番重要なのは「稼ぐ力=利益確保」です。言い換えれば商品価値の向上と競争力のアップということになります。

具体的にはマーケットのニーズの変化を読む、ニーズに合った付加価値を提供する、熟練者でなくても使いこなせるシステムを開発する、それらの仕組みを使いこなす、清潔な施設を維持する、質の高い接客をする、少人数での運営を可能にする、等々です。

いずれにしても「人」が基本ということになります。人の育成・教育が収益(稼ぐ力)の違いに大きく影響し、またそれが給与アップなどの雇用環境改善へと良い循環に働きます。

つまり「人」こそ最終的には企業価値になり、さらには観光産業全体の底上げになり、観光立国として国力の差にもなってくるはずです。
人材育成に成功した企業が企業として成長し社員や顧客または地域に貢献できるものと確信しています。