HOMA沿革

2003年(第一期)~

栃木県那須高原の二期倶楽部が新館を開業(2003年)するということでオーナーから開業コンサルティングの依頼を受けたことが会社創業のきっかけになりました。

都市部ではホテル西洋銀座(1987年開業)、リゾート地では二期倶楽部(1986年開業)がまさに国内のスモールラグジュアリーホテルの先駆けだったのではないでしょうか。私自身はホテル西洋銀座の開業準備室からプロジェクトに参画していたため、違和感なく二期倶楽部の新館開業のサポートをおこなうことができました。

創業当時はインバウンド特需やホテルの開業ラッシュなどもなく、既存ホテルや旅館の集客アップや運営改善および教育研修などが業務の中心でした。

当時はホテルに特化したコンサルティング会社などの前例もなく、はたしてビジネスとして成立するのか否かも定かではない中でスタートをしました。

その後2006年頃からは地方銀行や中小企業再生支援協議会(中小企業庁)とのつながりができ、観光地のホテルや旅館のサポート(収益改善、運営改善)などが増え始めたものこの頃です。

2008年(第二期)

リーマンショックを経験し宿泊業界も大きなダメージを受け、経営状況の悪化による事業再生や収益力アップまたはホテルや旅館の売買案件が急増しました。

全国各地の金融機関や中小企業再生支援協議会などからの依頼により10室以下の家族経営の料理旅館から500室以上の大型観光ホテルの事業再生、大手ホテルチェーンの売却案件にともなう事業評価(事業デューデリジェンス)、都市部の宿泊主体型ホテルからリゾートホテルまで、宿泊業に関するあらゆる業務を経験することができました。

事業デューデリジェンスのノウハウや企業再生の手法、更には金融機関の考え方などを学ぶことができたのもこの時期です。


2013年頃(第三期)

東日本大震災(2011年)の経験を乗り越え、その後国内では入国ビザの緩和やLCCの普及などもあり、訪日外国人(インバウンド)が急増することになります。それにともなって、ホテルの新規開業プロジェクトや既存ホテルのバリューアップ、更には人材育成を中心とした運営効率の改善やサービススタンダードの見直しなどの依頼が増加しました。この時期には新規開業のホテルプロジェクトが多く、開業候補地のマーケット調査や事業収支計画の策定、土地の評価から開業までのサポートを数多く経験することができました。

2016年頃(第四期)

インバウンドは増加し続け、ラグビーワールドカップやオリンピックの誘致なども追い風に、政府では2020年に4000万人、2030年に6000万人の訪日客を誘致するという目標を掲げ、同時にホテルの新規開業計画はかつて経験したことのないペースで増え続けました。

弊社にも新規開業サポートの依頼が増加し、2018年~2019年には10軒前後の新規開業のサポートを行いました。また既存ホテルのサービスレベル向上のため、教育研修やミステリーショッパー(覆面調査)なども多数ご依頼をいただいた時期でもあります。いわゆるホテルのバブル期と言っても良いかもしれません。

民泊や簡易宿泊所が急増したものもこの時期です。

ホテルの新規開業ラッシュによる人材不足・人手不足にともない、弊社にも業務の再構築や効率化の依頼が増えました。

同時に異業種からホテル業界に新規参入する企業から開業にともなうマーケットリサーチや事業収支計画の策定や開業までのコンサルなど、幅広い業務を経験した時期です。

シティホテル、宿泊主体型ホテル、リゾートホテル、会員制ホテル、公共系ホテル、さらには大規模から家族経営の旅館まで、かなり幅広いクライアントからご依頼をいただけるようになりました。

2020年(第五期)~

2018年をピークに訪日外国人の伸びも鈍化し、都市部ではホテルの供給過多とも言われてきましたが、宿泊業界は大きな不安材料もないまま順調に推移してきたと言えます。

ところが2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症の蔓延とともに状況は一変し、急成長していた宿泊産業は最もダメージを受けることになりました。

弊社のビジネスにも大きな影響があったのも事実です。そして今まさに経営危機に直面しているクライアントも複数あります。

2020年3月以降、弊社はクライアントに対してコロナ禍の経済的ダメージを最小限にくい止めるための打開策などの情報を発信し続け、1社でも多くのホテルや旅館の事業継続が可能となるため、1人でも多くの雇用を守るためのサポートをしてまいりました。

2021年(第六期)~新たな創業

新型コロナウイルス感染症の影響に苦しめられ、宿泊産業は再編成の時代に突入することになります。いまこそ弊社が長年培ってきたノウハウを発揮するときと強く思っています。

確かに弊社も大きなダメージを受けていますが、この先には間違いなく新たなフェーズが待ち受けているはずです。

中長期的にみれば観光産業は成長産業であり、日本にとっての基幹産業であることは間違いないことです。そして観光産業を支えているのがホテルや旅館などの宿泊業です。

いまは弊社のスタッフとともにクライントに寄り添い、需要回復のその日まで事業継続のためのサポートをしてまいります。宿泊産業は一旦リセットされましたが、新たなフェーズに入るための基盤構築のため、弊社の役割はますます重要になってくると思っています。

宿泊業界の発展の為、2021年以降も弊社は引き続き邁進していく所存です。